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平成15年7月4日
 みなとみち明日をつなぐテクノロジー
「沈埋トンネルと可動橋に関する技術講演会」開催
山本修司理事
 平成15年7月4日(金)、都内の損保会館において、「みなとみち明日をつなぐテクノロジー」と題して、「沈埋トンネルと可動橋に関する技術講演会」を開催いたしました。午前中は「可動橋の部」で、山本修司理事の主催者挨拶に続き、長大可動橋研究会の池田茂氏(住友重機械工業(株))より、「可動橋の概要」と題して、可動橋の形式や維持管理体制の概要および海外での採用事例を紹介しながら可動橋の優位性について講演して頂きました。続いて、同研究会、掘井滋則氏((株)横河ブリッジ)により、「海外可動橋調査報告」と題し、平成14年度に視察した、エルフェルダン橋(エジプト)、新ガラタ橋(トルコ)、新バルセロナ港橋(スペイン)、マイトン橋(イギリス)の4橋に関して、可動橋の選定理由やオペレーション等を紹介して頂きました。
最後に、同研究会、尼子元久氏(川崎重工業(株))により、「臨港道路における可動橋の提案」と題し、可動橋と固定橋の比較設計事例を挙げ、可動橋が臨港道路における橋梁構造形式の一選択しになりうることを講演して頂きました。
 
午後からは「沈埋トンネルの部」を開催しました。
清宮理教授

江頭和彦理事長代行専務理事の主催者挨拶に続き、白石悟第二調査部長より、昨年8月に改訂した「沈埋トンネル技術マニュアル(改訂版)」について、新旧の内容を対比するかたちで概要の報告が行われました。 続いて、清宮理早稲田大学理工学部社会環境工学科教授より、「沈埋トンネルにおける最近の技術課題」と題して、日本がアメリカやオランダに並ぶ沈埋トンネル建設実績を有していることや、最新の技術的な話題である(1)合成構造による沈埋函製作(2)耐火被覆材の開発、(3)沈埋函同士の継手(柔継手・最終継手)等に関する講演が行われました。約200名の聴講者の中には、熱心にメモを取る姿も見受けられました。
 休憩を挟み、プロジェクト紹介として、現在国内で建設が進む3つの沈埋トンネル事業に対して、直接ご担当されている方々から詳細な報告が行われました。「大阪港夢洲トンネル」を菅谷幹夫近畿地方整備局神戸港湾空港技術調査事務所副所長が、「北九州港新若戸道路トンネル」を田原眞吾九州地方整備局北九州港湾・空港整備事務所第一工務課長が、「那覇港臨港道路空港線トンネル」を浦辺信一沖縄総合事務局那覇港湾空港工事事務所長がそれぞれ講演されました。
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「海外における沈埋トンネルの建設動向と今後のマーケットについて」と題して、(1)世界の沈埋トンネル建設概況、(2)最近の各国沈埋トンネルの事例紹介、(3)今後の沈埋トンネル等について講演が行われました。その中では、ボスポラス鉄道トンネルや、中国をはじめとするアジア諸国で計画されている新しい沈埋トンネル事業において、日本の保有する高い技術力が発揮できる可能性があることなど、世界市場を視野に入れたグローバルな報告がなされました。当日は、10時から17時までという長時間に亘る講演会でしたが、約200名の方々のご参加を頂き、盛況のうちに終了しました。

 


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