日時:平成16年6月4日(金) 13:30〜16:00 |
場所:グランドアーク半蔵門 |
出席者:(敬称略50音順) |
正会員 |
37社65名 |
特別会員 |
10名 |
オブザーバー
会員 |
15団体20名 |
アドバイザー会員 |
1団体2名 |
新聞社 |
3社(港湾新聞、電気新聞、港湾空港タイムス) |
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議事概要: |
(1)事務局挨拶 |
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(2)来賓挨拶 |
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(3)分科会長挨拶 |
立地計画分科会長 足利工業大学教授 牛山 泉氏
建設技術分科会長 東海大学大学教授 関 和市氏 |
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(4)講演会 |
1.日本の沿岸域における風況と風力発電施設立地について |
(日本大学助教授 長井 浩氏) |
我が国における風力発電の導入の推移、今後、導入を進めるにあたっての課題についての紹介がなされた。沿岸域における風況を観測するシステムとしての音響ドップラーソーダによる観測結果の紹介がなされた。また、我が国の洋上における風力エネルギーのポテンシャルについての紹介がなされた。最後に洋上風力発電を推進するための課題についてのまとめが提示された。 |
2.海外における洋上風力発電施設建設の動向について |
(日本風力発電協会事務局 小林 信雄氏) |
世界の風力発電の実績、洋上風力発電の実績、今後予定されている洋上における大型ウインドファームの計画についての紹介がなされた。欧州で特徴的なことは洋上に大型風車を建設するための専用作業船が建造されていることである。それらについての具体例が紹介された。欧州では、環境に配慮したエネルギー政策が国家戦略として継続的に実施されていることについての紹介もなされた。 |
3.欧州における洋上風力発電施設の規格審議会の動向について |
(石川島播磨重工業(株) 小野里 久氏) |
欧州では洋上風力発電が急速に普及している。その特徴としては風車の大型化、大規模なウインドファームの建設が特徴的で、沖合数10キロの洋上に着底式風車を建設するものである。そのために洋上風車の設計要件の作成が必要になっている。規格審議はIEC/TC88が実施しており、洋上風車の設計要件(IEC61400-3)が審議されている。当初の予定では2001年12月に最初のドラフトが完成する予定であったが現状ではこの秋にドラフトが完成する見込みである。ドラフトの中では風、波についての規格、及び設計時の荷重の組み合わせ係数が示される予定であるが、我が国の周辺の外力条件を考慮すると、独自のクラスの付加が必要になるかもしれない。 |
4.風力発電エネルギーの利用拡充に向けて |
(鳥取大学教授 林 農氏) |
鳥取大学で実施している自然エネルギー利用技術の研究について、A)先端技術風車、未来型風車の研究開発、B)風車を利用した砂漠化防止・砂漠緑化支援技術の研究開発、C)21世紀COEプログラム「乾燥地科学プログラム」について紹介がなされた。風力発電の事業化研究では、A)中風地域における風力発電事業化の研究、B)移動式風況精査機による最適ポイントの選定、C)オフショア風力発電のための洋上風況精査システムの研究についての紹介がなされた。また、将来的な夢として天然ガス・水素パイプラインの輸送用エネルギーとして風力エネルギーを利用する構想についての紹介がなされた。 |
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(5)研究会活動報告 |
(財団法人沿岸技術研究センター 白石 悟) |
平成15年度の各分科会、WGの活動内容について報告した。平成16年度の活動計画は以下の通りである。
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1.各WGの研究活動の継続 |
各WGについて平成15年度からの継続事項について調査とりまとめを実施する。 |
2.報告書の作成 |
洋上風力発電施設について導入計画時に参考とできる様に手引き書的な構成で報告書を作成する。報告書の内容については、審議委員会(仮称)において特別会員の意見を反映させることとする。委員会は9月および1月頃に開催する予定である。 |
3.ケーススタディの実施 |
4つのケースについてケーススタディを実施する。
(a)防波堤上(主として構造・施工の検討)
(b)防波堤外側(主として構造・施工の検討)
(c)防波堤内側(主として立地計画・環境影響評価の検討)
(d)防波堤内側(立地計画・環境影響評価から構造・施工までを検討) |
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