沿岸域の気象・海象に関する調査研究
Research and Investigation on
Coastal Disaster Prevention
ブジネスク方式を用いた港湾静穏度解析や富山湾の寄り回り波に関する研究
<受託調査研究 (2008~2011)>
平成20年2月の富山湾の「うねり性波浪」による被災復旧のソフト面での対策として、地形・水深等による影響を考慮し、沖波の入手と同時に港内の任意の地点での波高予測が可能となるよう適切な波浪変形モデルを活用した「うねり性波浪」の予測・監視ステムを構築し、試運用を実施しました。
システムは、詳細な海底地形データのある伏木地区では非線形モデルを、詳細な海底地形データの無い富山地区では線形モデルを適用し、細分した波向き別の沿岸係数を作成し、線形モデルの結果に非線形性の影響を取り込む方法を用いて、さらに、データ同化手法を取り入れた波浪予測に、上記で作成した沿岸係数を取り入れることによって、「うねり性波浪」予測・監視システムを構築しました。
また、「うねり性波浪」予測・監視システムの試運用を実施したところ、予測システムにおいて「うねり性波浪」の発生がほぼ予測でき、一方、「うねり性波浪」を観測したときには、上流側で「うねり性波浪」を事前に観測しており、監視システムの有効性も確認できました。