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「港湾・沿岸域における風力発電推進研究会」
第3回建設技術分科会・第3回立地計画分科会 開催結果 |
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港湾や沿岸域における風力発電の導入を促進するため、産学官の連携により、技術面及び環境面における課題を検討し、結果を平成16年度までに取りまとめことを目的として、平成15年9月に設立された。現在、立地計画分科会及び建設技術分科会の2分科会の下に5つのWGを設けて検討が進められており、今回、研究活動の中間報告と方向性について議論するため、各分科会が開催された。 |
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【第3回建設技術分科会】 |
日時:平成16年3月22日(月)、14:00−16:00 |
場所:グランドアーク半蔵門 |
出席者:(敬称略50音順) |
特別会員 |
関分科会長、関田副会長、長井副会長、永井委員、米山委員 |
正会員 |
25社 |
オブザーバー
会員 |
横須賀市、(株)日本気象協会、国土交通省港湾局 |
新聞社 |
電気新聞、港湾空港タイムス、日刊建設産業新聞社、日刊建設通信新聞社 |
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議事概要: |
(1)分科会長の挨拶 |
開催にあたり関分科会長(東海大学教授)より挨拶が行われた。 |
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(2)分科会の活動状況 |
事務局より分科会の活動状況を報告した。建設技術分科会は、荷重、構造、施工の3つのWGから構成されており、平成15年度は以下の回数のWGを実施した。
荷重WG 4回
構造WG 4回
施工WG 5回 |
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(3)各WGの活動概況 |
開催にあたり関分科会長(東海大学教授)より挨拶が行われた。 |
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1.荷重WG |
北海道瀬棚港において2月16日(月)〜20(金)までの期間、洋上風の分布状況に関する測定を実施した。この観測データについては、今後解析を行い、洋上風の特性(空間分布特性、時間変動特性等)をとりまとめる。IEC(国際電気標準会議)が現在、洋上風力発電に関する規格について審議中である。この規格に関する日本の窓口はJEMA(日本電機工業会)であるので、資料の提供を求め勉強を進める。風と波の外力の組み合わせについては検討が必要であり、今後検討を行っていく。また、IEC等の規格では地震時外力について示されていないが、日本では地震時の外力についての評価が必要であることから、今後検討を進める。 |
2.構造WG |
構造WGでの主要課題は、「新型構造・ライフサイクルコストに対する課題整理」、「構造上の課題」の整理である。これら二つの課題に対してWG内にサブWGを設置して検討を実施している。新型構造、水産協調型構造、老朽化施設の廃棄手法、メインテナンス方法、リニューアル手法、ライフサイクルコスト等について検討・整理を行う。構造設計上の課題である動的解析・共振については解析手法や内容についての問題点を整理する。 |
3.施工WG |
これまでは主として国内外の既存建設事例に関する勉強会を中心に実施してきた。今後は各種基礎工法に関する施工方法についての具体的な検討や、工費の試算、既存作業船の改造等についての検討を行っていく。また、これらの検討はケーススタディを中心に実施していく。施設のメインテナンスについては他WGと関連する内容であることから連携しながら検討を実施する。 |
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(主な討議結果) |
1.瀬棚港における風況観測 |
瀬棚港における風況観測の結果については、陸上部と海上部における境界層の厚さの違いを考慮の上、プロファイルを整理する。 |
2.構造設計について |
疲労設計について準拠する基準について整理が必要である。タワーおよび基礎構造の設計においては、固有振動数を波や風の卓越周波数からはずすことがポイントとなる。また、杭の境界条件の設定に工夫が必要と思われるので検討する必要がある。洋上では陸上に比べ騒音の影響が少ないと考えられるので、発電性能を向上させる観点から風車の羽根の構造、動的変動荷重に対する制御方法にも工夫が必要であると考える。 |
3.ケーススタディについて |
モノパイル方式について、構造的な配慮(肉厚を深さ方向に変える、合成構造にする等)が必要と考えられる。コスト縮減の観点から導入規模の検討もポイントとなる。 |
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【第3回立地計画分科会】 |
日時:平成16年4月9日(金)、14:00−16:00 |
場所:グランドアーク半蔵門 |
出席者:(敬称略50音順) |
特別会員: |
牛山分科会長、関分科会長、関田副会長、長井副会長、灘岡副会長、窪内委員、下迫委員、永井委員、古川委員、米山委員 |
正会員 : |
20社 |
オブザーバー
会員: |
名古屋港管理組合、横須賀市、(株)日本気象協会、鳥取大学 林教授、経済産業省資源エネルギー庁、国土交通省港湾局 |
新聞社 : |
港湾新聞社、日刊建設産業新聞社、日刊建設通信新聞社 |
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議事概要: |
(1)分科会長の挨拶 |
開催にあたり牛山分科会長(足利工業大学教授)より挨拶が行われた。 |
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(2)分科会の活動状況 |
事務局より分科会の活動状況を報告した。立地計画分科会は、環境評価、プランニングの2つのWGから構成されており、平成15年度は以下の回数のWGを実施した。
環境評価WG 4回
プランニングWG 5回 |
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(3)各WGの活動概況 |
WG幹事より各WGの活動概況の報告がなされ、質疑が行われた。 |
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1.環境評価WG |
環境評価WGでは洋上における風力発電施設の環境評価マニュアルの構成を想定して調査を進めている。検討項目は海洋生物、環境改善への利用方法の検討、騒音、水中音、電波障害、環境保全処置、景観、人と自然のふれあい活動、法規制、環境影響評価の手続き等である。北海道瀬棚港の洋上風力発電施設においては、施設の基礎および施設周辺において水生生物の調査を施設建設直後の平成15年夏に実施し、1年後の平成16年夏に追跡調査を行うことにしている。また、平成16年夏に水中音の分布状況の調査を予定している。 |
2.プランニングWG |
プランニングWGでは適地の選定に関する資料収集をほぼ終了した。その内容は法規制、風況調査、航路・航空路・灯台への影響調査とその対策、雷注意地域、地形・系統連系への制約条件等である。今後は基本計画(導入規模、水産業と協調した施設計画、系統連系、助成制度と申請手続き、建設費試算、事業採算性評価)、風力エネルギー活用方法(港湾関係施設・漁業関係施設等への電力利用方法の検討、新エネルギーとの複合利用検討、風力エネルギーの貯蔵方法の検討)等について調査を行うことにしている。また、陸上施設と比較した洋上風力発電の性能の整理も行う。これらをとりまとめて導入検討時の資料としてとりまとめる予定である。 |
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(主な討議結果) |
1.報告書の構成 |
洋上での風車導入にあたっての留意事項をまとめた導入部の章を追加する。環境影響連関図(インパクトフロー)を環境影響評価の前段に入れ、全体の流れをわかりやすくする。 |
2.環境影響評価について |
光(影)の魚類に対する影響については、既往資料や文献を調査する。風車基礎部の塗料の環境影響については防錆・防水の項目に追記する。環境影響評価の閾値を決めることは難しいが、そのプロセスを示す。 |
3.瀬棚港における環境調査 |
瀬棚港では水産協調の計画があるので、その周辺を水生生物調査のポイントに追加する。洋上風車に対する水中音圧の調査は、これまで調査例が無いものである。水面での反射による影響で水中音圧は小さいと予想している。 |
4.景観配慮について |
景観について、きめ細かな配慮が必要である。 |
5.洋上風車の配置について |
風車の配置が発電量に大きく影響するので洋上における最適配置についての検討が必要である。 |
6.風況予測について |
風況シミュレーションは進化しつつあるが、風車の制御に使用するには、まだ精度についての課題が残る。今後の課題である。 |
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「港湾・沿岸域における風力発電推進研究会」
総会の開催についてご案内 |
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日 時: |
平成16年6月4日(金) 13:30−16:00 |
会 場: |
グランドアーク半蔵門 4階 富士の間 |
内 容: |
昨年度の活動内容と今年度の活動計画を報告します。
また、同総会では有識者の方に洋上風力発電施設に関係の深いテーマでご講演を御願いしております。
研究会会員の方、多数ご参加ください。 |
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応募の受付は終了致しました。(H16.7) |
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【問い合わせ窓口】:「港湾・沿岸域における風力発電推進研究会」 事務局 |
(財)沿岸開発技術研究センター |
調査部 濱野・西 |
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企画部 梅木 |
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〒102-0092 東京都千代田区隼町3-16 住友半蔵門ビル6F |
TEL:03-3234-5862 FAX:03-3234-5877
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